2018年12月27日 更新
『絶体絶命都市4Plus -Summer Memories-』(以下、『絶体絶命都市4Plus』)をトロフィーコンプしましたので、改めて感想・評価などを書いていきます。
※『絶体絶命都市』シリーズは、本作が初プレイです。
※プレイ時のバージョンは、「ver 1.06」です。
※PS VRを所持していないため、VRモードに関しては割愛致します。
※ネタバレ要素が含まれています。ご注意ください。
- ”良い”と思ったところ
- ”ちょっとイマイチ”と思ったところ
- 総評:豊富な選択肢は面白いが、ストーリー展開の幅が狭く、一部のイベントの結末が不明瞭な点が少々残念。防災マニュアルの集めにくさがもったいない。
- さいごに
”良い”と思ったところ
- 選択肢の豊富さ、面白さ
- 微妙にニュアンスが違うものも多く、自分の感情に近いものを選びやすい。
- 面白い選択肢が多い。
- 収集要素
- コンパス、コスチュームなどが豊富。最初はあまり気にしていませんでしたが、進めるうちに全部集めたくなりました。
- 実際に役立つ知識が得られる「防災マニュアル」
- 要所々々ではポップアップ表示されるので、自然と防災に関する知識が得られる。
- ストーリーを通して、震災が及ぼす”環境の変化”や”人々の変化”、”復興の様子”などをリアルに描いている
- 空腹感、喉の渇き、排泄欲求など要素がしっかりとリンクしている
- 飲食しなければ排泄欲求の上昇が緩やかで、飲食後は排泄欲求の上昇が高くなる、など。
- 空腹感、喉の渇き、排泄欲求を完全に無視してもストーリーを最後まで進められる
- リアリティ感は低くなりますが、ゲーム進行のテンポが悪くならない点で良いと思う。
- 2周目以降では、豊富なコスチュームやアクセサリーなどで見た目を変えると、同じイベントやセリフでも印象がガラリと変わるので、また新鮮さな気持ちで楽しめる
”ちょっとイマイチ”と思ったところ
少し長くなったので、カテゴリごとにまとめました。
システム周り
- 左スティックを本当にちょっとだけ倒した(移動速度がかなり遅い)状態の時に、主人公キャラの歩行アニメーションが移動速度とマッチしていないので、違和感がある
- 2周目以降の引き継ぎ要素に、コスチュームが含まれていない
- お気に入りのコスチュームで最初からプレイすることができない。
- また集め直すのが面倒。
- リュックの交換が自由にできない → ver.1.08からリュックの切り替えが可能になりました
- 一度入手すると、容量の大きいリュックから小さいリュックへの変更ができないため、見た目が気に入らないということがある。
- リュックごとの容量制限が関係しているのなら、せめて街中にあるコインロッカーなどを四次元ポケットみたいな倉庫代わりにし、持ち物の管理・整理などができると良いのではないだろうか?、とも思った。(リアリティを追求すると不自然になりますが。。)
- 防災マニュアル取得時、一部の項目しかポップアップ表示されない
- ポップアップ表示されない項目は、手動でメニューを開いて項目を探すのが手間。
- 防災マニュアルの項目を全て開放するのが、プラチナトロフィーを取得するよりも大変
- プラチナトロフィーの取得を目指すだけでは、防災マニュアルを全て開放するのは難しい。
- 普通にストーリーやイベントを進めているだけだと、ほとんど開放できない。
- ゲーム中の様々なところを調べることで防災マニュアルの項目が1つずつ開放されていくが、項目数が非常に多く、調べられる箇所もキャラの目の前に来ないと表示されないため、探索に非常に時間がかかる。
- 1度取り逃した箇所は次の周へ持ち越しか、エリアごと(もしくは、セーブポイントごと)に細かく分けたセーブデータからロードし直す必要があるなど、一部のやり込みゲーマーにしか防災マニュアルの全容を確認できない。
- 「防災マニュアルの項目を全て開放した」などのトロフィーも無いため、モチベーション維持も少し難しい。
- 項目を全て埋めるのがかなり大変なこともあり、せっかくの防災マニュアルが不完全なままでゲームから離れる可能性が高く、もったいない。
- 防災マニュアルの開放率などの表示がない
- 今自分がどれくらいの項目を埋めているのか、あとどれくらいの項目が残っているのか、が分かりづらい。
ストーリー、イベント周り
- 一部のイベントは強制的に悪者になるルートしか存在せず、回避ルートや救済ルートなどが無い
- ストーリーは基本的に1本道であり、エンディングが2種類しかない
- イベントの件と併せて、アドベンチャーゲームとしては展開の幅が少々狭く感じた。
- クマザワは、結局どういう目的でお金を集めていたのかが明らかにされていない
- 傷ついて倒れているダニーに「助けを呼んでくるから」というニュアンスの選択肢が用意されているが、近くにいる救急隊員や警察官なども含め、どの人に話しかけてもダニー関連のリアクションが全くなく、結局助けられない。そのまま次のエリアへ移動するしかないが、その後ダニーがどうなったのか描かれていない。
- 「なんとか助けられないか」と思っても助けられないこと、結局助けられないのなら、助けられそうな選択肢を選んだあとの展開で、”助けられなかった”というオチをしっかりとプレイヤーに伝わるようにしてほしい、という不満が残った。
その他
- 発売前に発表されていた、”防災マニュアルが見れるスマートフォン用コンパニオンアプリ”の配信がちょっと遅いと思う
- 2018年12月25日にコンパニオンアプリ「絶体絶命都市防災マニュアル」のAndroid版が配信開始されました。(iOS版は後日配信予定だそうです)
→ コンパニオンアプリ「絶体絶命都市防災マニュアル」 | 絶体絶命都市4ゲームマニュアル
※アプリと本編を連動させるには、『絶体絶命都市4Plus』本編のバージョンをver.1.0.9以上にアップデートする必要があります。
- 2018年12月25日にコンパニオンアプリ「絶体絶命都市防災マニュアル」のAndroid版が配信開始されました。(iOS版は後日配信予定だそうです)
総評:豊富な選択肢は面白いが、ストーリー展開の幅が狭く、一部のイベントの結末が不明瞭な点が少々残念。防災マニュアルの集めにくさがもったいない。
防災マニュアルがあるのはとてもためになるし、嬉しいのですが…、その全てを読む(全項目を開放する)には「時間がかかりすぎる」と感じました。
せっかく現実でも役に立つ情報が得られるのに、全開放するための探索に時間がかかりすぎて途中離脱する可能性が高い。この点が非常にもったいないと思いました。
他のゲームではあまり見られない”奇抜な選択肢”や”ニュアンスが微妙に違う選択肢”、”最大9択まである選択肢”など、「とにかく豊富な選択肢」が面白く、相手のリアクションも個性豊かで、全編を通して非常に楽しめました。
また、専門家監修の元に制作された震災に関する表現や防災マニュアル、震災後の人々の描き方がリアルな点も良いです。
収集要素の”コンパス”や”コスチューム”なども、プレイ体験のアクセントとしてとても良い要素だと感じました。
しかし、アドベンチャーゲームとしてはストーリー展開の幅が狭いこと、一部のイベントや登場人物の結末がよく分からない部分があること、などが少々残念です。
”後日談”をDLCとして配信予定だそうですので、そこで本編では不明瞭だった部分が明らかになることを期待しています。
さいごに
一部イベントの結末が不明瞭なこと、防災マニュアルの収集に時間がかかりすぎることが、個人的には最大の不満点となります。
(防災マニュアルに関して。自分では時間をたっぷりとかけて各エリアを隈なく探したと思っていたのですが、プラチナトロフィー獲得時点でも未開放の項目が半分くらい残っていました。。)
しかし、総合的に見て上記のような不満点はあれど、「本作にしかない魅力が光る面白いゲーム」だと私は感じました。
(”人を選ぶゲーム”だとは思います)
本作の制作ディレクターである九条一馬氏が「できれば無料で出したい」と仰っていたDLCの”後日談”も楽しみです。
(↑参照元:絶体絶命チャンネル 第4回発売記念イベント - YouTube)
最後までご覧いただき、ありがとうございました!
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