2019年3月22日に発売された『SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE』(以下、『SEKIRO』※読み:せきろ)。
やっと1周目をクリアしましたので、感想などを書いていこうと思います。
※できるだけ配慮しましたが、致命的ではないネタバレがちょっとだけ含まれます。未プレイの方はご注意ください。
- 操作性が良く、動かしていて気持ちいい
- 剣戟アクションだけでなく、一撃必殺の忍殺を狙えるのが楽しい
- デスペナルティがゆるく、再挑戦時の心理的負担が減っている
- ボス戦が難しい、故に、面白い
- 思わず息を呑む数々の絶景
- ”竜胤”を巡る重厚なストーリー
- 総評
- さいごに
操作性が良く、動かしていて気持ちいい
基本的な動きや操作感覚は、『ダークソウル』や『Bloodborne』と似ている部分もあります。しかし、『SEKIRO』では任意でジャンプができたり、鉤縄で簡単に屋根の上へ行くことができるため、立体的にフィールドを自由に駆け回る爽快感があります。
また、落下ダメージを受ける高さにも余裕があるため、落下することに対して過剰に気にする必要がないのも、操作の気持ち良さに一役買っています。
ただし、鉤縄は特定のポイントにのみ引っ掛けられる仕様のため、『天誅』シリーズよりは少し移動に制限があります。慣れればどうってことはありませんが、この点がちょっとだけ残念に思った部分です。
剣戟アクションだけでなく、一撃必殺の忍殺を狙えるのが楽しい
敵との戦い方は、大きく分けて2パターンあります。正面から斬り合う「正面戦闘」と、敵の死角から近づき一撃必殺で倒す「隠密忍殺」です。
その辺にいる雑兵相手には、一々正面から戦うことはせず、隠密忍殺でサクサクと進められるのがとても気持ち良く、「気づかれずに近づくにはどうすれば良いのか」と考えるのがまた楽しい!
もちろん、敵に気づかれたら隠密忍殺はできなくなりますが、一定時間、建物や障害物の影に隠れ続ける(敵の視界に入らないようにする)ことで敵の警戒が解かれます。そうすると、また隠密忍殺が可能となります。
このように、必ずしも正面戦闘する必要がない、という自由度がとても良い。
※ただし、中ボスや大ボス戦は、基本的に正面戦闘で打ち勝つ必要があります。
正面から斬り合うだけではなく、隠れながら近づき一撃必殺で屠ることもできる、というのが実に忍者らしいですし、上手くいったときは非常に気持ち良く、楽しいです!
デスペナルティがゆるく、再挑戦時の心理的負担が減っている
『ダークソウル』や『Bloodborne』では、持っていたソウルなどを死亡地点に全て落とすため、それを回収しにいく必要がありました。しかし、『SEKIRO』では、単純に持っている”スキル経験値”(”ソウル”みたいなもの)と”銭”が半分になるだけとなっています。そのため、復活後に死亡地点まで回収しに行く、というひと手間がありません。
これにより、半減さえすれど、1度の死亡で全てをロストしてしまう心配がなく、心理的な負担が軽くなっていると感じられました。同時にプレイのテンポも良くなっており、ボス戦では最初から最後まで戦闘のみに集中できるのも良い点だと感じます。
ちなみに、この死亡時の損失をできるだけ抑える方法も用意されています。
→ 【SEKIRO】死亡時にスキル経験値や銭を無駄にしない方法
この点をどう受け取るかは人それぞれですが、私は「このシステムは比較的遊びやすいし、繰り返しプレイもしやすい」と思いました。
ボス戦が難しい、故に、面白い
それぞれで全く違った攻撃パターンを持つボスたちには、初戦でいきなり勝利することはほぼ不可能。慣れるまでは”躱す”、”ガードする”などの防御行動をメインに立ち回り、攻撃パターンを覚えたら、敵の攻撃を”弾き”、隙を見て攻撃を当てていきます。
ボスの攻撃力・耐久力はとても高く、たとえ動きを把握していたとしても、一瞬の油断ですぐにやられてしまいます。さらに、キャラや装備などにレベルという概念が無いため、ほぼ純粋なプレイヤースキルのみで乗り越えなくてはなりません。
この点が、「特に難しい」と言える(言われる)部分です。
しかし、その壁を乗り越えた時の達成感が非常に高く、自身の成長を実感できた瞬間に最高の”面白さ”と”気持ちよさ”を感じます。
また、ボスはかなり手強いですが、絶対に勝てない相手とはなっていません。
プレイヤーが乗り越えられるギリギリのラインを攻めた、その難易度のバランスが本当に絶妙です。
ちなみに、私が「一番苦戦したボス」トップ3はこちらになります↓
- 水生のお凛 : 31死(挑戦32回目で撃破)
- 蛇の目 シラハギ : 27死(挑戦28回目で撃破)
- 孤影衆(平田屋敷 三重の塔) : 26死(挑戦27回目でたまたま撃破)
怨嗟の鬼 : 26死(挑戦27回目で撃破)
まだゲームに慣れていない序盤~中盤のボスが特に難しかったですね。終盤に行くほど戦闘にも慣れてきましたが、その中でも”怨嗟の鬼”は戦い方をつかむまでに時間がかかりました。
ちなみに、倒していない or 出会っていないボスもいるため、上記の順位が全てではありません。ですが、初見プレイとなる1周目で私が最も苦戦したボスは、上記のとおりとなります。
思わず息を呑む数々の絶景
画面に映る景色の中には、思わず息を呑む絶景が数多くあります。
月光に照らされる”すすき野原”、威厳と風格が漂う”葦名城”、紅葉に彩られる切り立つ山に建立された”金剛山 仙峯寺”、静かな水面に桜の花弁が乱れ飛ぶ幻想的な”源の宮”、etc…。
その場所に初めて訪れた時は、ついつい足を止めてカメラをゆっくりと回し、ちょうど良い構図を見つけたら、しばらくそのまま眺めてしまいたくなる。……というか、実際にそうしてしまう程、とても魅せられます。
それまでの過酷な戦いを一瞬でも完全に忘れ、緊張の糸が緩やかにほどけるような安らぎを感じました。
高低差の激しいマップが多く、それ故に高いところからの眺めは特に素晴らしいです。
私は専門家でも何でもないので偉そうなことは全く言えませんが、理屈抜きで心にしみ入る、とても素晴らしいグラフィックだと思います。
また、ストーリー展開も含め、それらを破綻なくシームレスに実現させているレベル(マップ)デザインは、相当考え抜かれて作られているんだろうなと予想でき、かなりスゴイなと思いました。
”竜胤”を巡る重厚なストーリー
基本的には、ほぼ一本道で進んでいくストーリー展開ですが、特定アイテムの使用や一部の選択肢を選ぶことによって、エンディングが変化するマルチエンディング制となっています。
ネタバレになるので詳細は控えますが、”竜胤”(りゅういん)という不死の力を持つ御子と狼(主人公の忍び)の絆にグッと来ました。
(※途中で選ぶ選択肢によって、展開が異なる場合もあります)
また、『ソウル』シリーズや『Bloodborne』などとは少々異なり、ストーリーの展開や魅せ方などが分かりやすく、自然と物語を楽しめるのがとても良いです。
ただし、細かい世界観や登場人物の背景などを知るためには、各種サブイベントなどを進める必要があります。そこから、本作の世界観や登場人物たちの顛末などを考察していくのも面白さの一つです。
総評
和風好き、忍者好き、アクションゲーム好きなら間違いなくおすすめできる、傑作高難易度アクションゲーム!
何度も挑戦し自らの力で壁(ボス)を乗り越えた時は、筆舌に尽くしがたいほどの”達成感”を得られ、決して小さくはない”成長体験”を実感できる。それが面白い。
マップ上に理不尽な罠が無く、多彩な敵たちをどのように倒していくかに重点が置かれているので、やるべきことが分かりやすく、遊びやすい。
操作感やアクションの気持ち良さはもちろん、作り込まれたレベルデザインと美麗グラフィックによる絶景も魅力的。
硬派な高難易度アクションゲームであり、難しいゲームが苦手という方は、本作の楽しさや面白さを感じるまでの道のりがかなり険しく、途中で挫折してしまう可能性も。
何度やられても立ち上がり続ける”不屈の精神”が必要になり、逆に言えば、その心を多少なりとも育てられる、とも言えるでしょう。
「難易度が高いことに抵抗はないが、『ソウル』シリーズや『Bloodborne』の世界観に馴染めなかった」という方には、ぜひ一度プレイしてみてほしい1本です。
さいごに
実は私、『ダークソウル』『ダークソウル3』『Bloodborne』をプレイしたことがあるのですが、いずれも途中で止めてしまいました。理由は、難しすぎたから。
……と、当時は思っていましたが、上記3作よりも難しいと言われることもある『SEKIRO』はしっかりとクリアし、エンディングまで見ました。
そこで、『ソウル』シリーズや『Bloodborne』を途中で投げ出した理由を改めて考えてみたところ、どうやら私の中で重要な要素となっているのが、「世界観(グラフィックやストーリー、雰囲気など)」だということが分かりました。私は、洋風よりは和風が好み、という傾向にあるようです。
(※洋風な世界観全てが好きではない、ということではありません)
それと、『SEKIRO』は全体的にマップや背景が明るく、色鮮やかだったのも大きかったように思います。どのマップも景色が素晴らしく、無駄にカメラをぐるぐる回してしまうことが何度もありました(笑)
誰でも1箇所以上は、「これは写真に残したい!」と自然に思ってしまうほどの景色に必ず巡り会えると思います。
一旦エンディングは迎えましたが、本作はマルチエンディングなので、まだ見ていないストーリー展開も気になります。
(ちなみに、私の1周目のエンディングは”不死断ち”エンドでした)
未作成の強化義手忍具もありますし、まだ倒せていないボスにも挑戦したいので、もう少し『SEKIRO』を楽しみたいと思います。
それでは、今回はこのへんで。
最後までご覧いただき、ありがとうございました!
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■youtubeにて、『SEKIRO』のプレイ動画もアップしています
『SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE』プレイ動画 - YouTube
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